緊張ちゃんとゆるみちゃん

ツンデレ隠居系女子の日記/東京→北東北に移住4年目

殻の中の人のこと

あと、朝目覚めて、わたしは社会(殻の外の世界)に出て、それに疲れたら自分の殻に閉じこもる、そういうことをサイクルとしてやってるんだなあということにふと気づいた。
当時は、そんなサイクルがあることを分かってやっていたわけではなくて、どうして周りと急にうまくいかなくなってしまったり、とつぜん邪魔になってしまったり、とつぜん害虫に姿を変えたバケモノみたいに相手がまったくちがったふうに変わってしまったりするのか、

そして自分もそれで戸惑いを隠せなくなってしまって、防御のための攻撃に出てしまったり、おかしな行動をしてしまったり、相手を責めすぎた反動で落ち込んで自分を傷つけてしまったり……。

いきなりわたしが変わったら、相手も戸惑うし、そうされたらきっと相手だって悲しくなるし、ショックを受けると思う。いまならそれを、「人を傷つけるということ」として理解できる。自分だけに傷つく気持ちがあるのではなくて、自分以外の人にも傷つく気持ちがあるということを、わたしは知らなかった。だから知っていった。やり直せない時間や人間関係を失うことと引き換えに。

いまはやっと、世の中に入り浸った分だけ、そうやって自分の殻に入って、補おうとしていた自分のサイクルや境目やタイミングについて、感覚的にだけど少しコツをつかむことができるようになってきた。

職場からみれば、その期間はたとえば「休職」だったり、世の中的に見れば「失業中」だったり、病気で職を失った傷病者だったり、「無職」となって、ああもうこいつだめだ、という扱いだったけれど、自分にとっては、いまの時間もだけど、必要だからそうしている、自然の流れのようなかんじにいつも感じてきた。そっちのほうが、ずっとずっと自然だ。

そうやって、社会に入ってみては、休んで、を繰り返していって、わたしはだんだん、殻の中の人のことについて、分かってきたような気がする。もう少しわかれば、楽に生きられるようになるのかなあ。